上毛新聞社で「ハッカソン」たいこのかいこ優勝 富岡製糸場からゲーム着想

 「ぐんまプログラミングアワード(GPA)2023」の一環の「ゲームプログラミングハッカソン」(上毛新聞社主催、クライム、コシダカホールディングス特別協賛)は20日、前橋市の上毛新聞社で最終日を迎えた。県内の小中学生17人が5班に分かれて2日間の成果を発表し、成長する蚕のモンスターと戦うシューティングゲームを作った清水大生さん(12)、寺岡音花さん(9)、高橋祐星さん(13)の「たいこのかいこ」が優勝を飾った。
 各班は「群馬」または「SDGs」のテーマでゲーム内容の企画を練り、限られた時間内で形にした。発表では、各班が作品の仕様や工夫した点を紹介して、実際に作ったゲームを披露。優勝した「たいこのかいこ」は、世界文化遺産の富岡製糸場から着想を得た。敵の蚕が3段階の変体で動作が変わったり、戦闘場面に独特な効果音を付けたりして工夫した。審査員からは「プレーしてみたい」と高評価の声が上がった。
 清水さんと高橋さんがプログラミング、寺岡さんがキャラクターの画像や音楽を選んで分担した。清水さんは「チームで協力することで、多くのアイデアや工夫が集まって良い作品ができた」と優勝を喜んだ。
 特別賞の「クライム賞」には、金子千哩さん(13)と大坪恒陽君(11)、中島悠雅さん(13)の「YS^2K」が輝いた。陸と海の環境問題をテーマに選び、ごみを拾って点数を競うゲームなどを考案した。
 人気スマートフォンゲーム「ポケモンGО」を開発した米ナイアンティックのUXデザイナー、石塚尚之さんの講演も行われ、「遊んだ人の思い出に残る、楽しいゲームを作ってほしい」とエールを送った。
 ハッカソンはゲームのプログラミングを通じて作品を生み出す喜びを伝えようと初めて開催。審査員を務めたクライムの金井修社長は「2日間でどのチームも完成度の高い作品に仕上がった。プログラミングを楽しく学んで、将来の仕事として考えてもらえたらうれしい」と講評した。
(文 茂木勇樹、写真 宮崎浩治)

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